ほんとうに森のなかに
暮らしていたから、
私たち佐藤家は
「森の家」
と呼ばれてきました。

雄大な山々が連なる東北の、
美しい木々に覆われた山形の、
豪雪で知られる最上地方の、
その最北に広がるまち真室川。

風光明媚なこの地に生い茂る
その森のなかは、
豊かすぎるほどの
豊かな自然にあふれて、
山の幸にも川の幸にも恵まれて。

ここに根をおろし
暮らしてきた私たちは
はるか遠い先祖から
受け継いできた畑で、
はるか遠い先祖から
受け継いできた作物を、
大切に、大切に、
蒔いては育て収穫し、
また蒔いては育て収穫し、
また蒔いて。

ぶ厚く積もる雪にも、
真夏の猛烈な暑さにも
耐えぬいて、
いくつもの季節を超えて、
また春を迎えて。

たぶんこれからも、
「森の家」は
ずっとずっと「森の家」。
きらめく森に生きていきます。

森の家のこと